新婚旅行の日程の都合によっては、披露宴の途中で新郎新婦が出発しなければならない場合もあります。
ご招待しているお客様を残して出かけてしまうのは、いささかエチケットに反したやり方ですが、休暇など十分に余裕のないときはやむを得ませんから、それだけに出発の際はできるだけ礼儀をつくして出発するように心がけましょう。
司会者から「まだ披露宴の途中で申しわけございませんが、新郎新婦は18時30分羽田発の飛行機で北海道へ新婚旅行に出発しますので、はなはだ勝手でございますが、これから用意のために中座させていただきます。
どうぞあしからずご了承くださいますようお願いいたします。」と了解を求め、旅装をととのえたのち、ふたたび入場した新郎が二人を代表して、次のようにあいさつします。
「せっかく皆様にご光来いただきながら、中座いたしますのは心苦しく存じますが、出発の時間が迫りましたので、ここで失礼させていただきます。
本日はまことにありがとうございました。
ご好意に甘えてこれより旅行に出発させていただきます。」
司会者の拍手で、一同も拍手のうちに二人の出発を見送ってくれるでしょう。
2018年2月アーカイブ
司会者の「おひらきのあいさつ」をもって、披露宴もいよいよおひらきとなります。
開宴のときと同様に新郎新婦、媒酌人夫妻、両家両親は、おひらき口(出口)の近くに並んでお客様を見送ります。
出迎えのときとちがって、主催者側もホッとしていますし、お客様も心がなごやかになっているので話し込みがちですが、特定の人と長話をしているとあとからつづくお客様のじゃまになりますから、人の流れをよくするように気をつけねばなりません。
「おめでとう、とてもすばらしかったわよ。」とか
「おげんきでハネムーンに行っていらっしゃい。」という親友には、
「ほんとうにありがとうございました。」とお礼を述べるていどにとどめて、親しいお友だちとはお客様を送り出してからお話をしましょう。
おひらきとは閉宴、散会を忌んで呼ぶことばですが、帰る、戻るも結婚式の禁句ですから、このときにうっかり「どうぞお気をつけてお帰りください。」などといってはいけません。